異端とカルト

異端

キリスト教の異端とはキリスト教を名乗っていてもキリスト教の土台となる基本的な教えを否定しているグループを指します。

キリスト教の多くの教派は、使徒信条、ニカイア信条(ニカイア・コンスタンティノポリス信条)などの基本信条を、教会が正統な教えに立っているかの基準とし、そこからの逸脱しているグループを異端として定義しています。キリスト教の土台となる教えを否定しているならば、キリスト教を名乗っていても、キリスト教とみなすことはできません。一方で、基本信条に関わらない部分で、自分たちと聖書理解や教理が異なるグループを、安易に「異端視」してはならないと思います。

多くの異端グループは、特に、三位一体の教理や、キリストの両性(完全に神であり、完全に人である)を否定し、あるいは、歪曲して解釈しています。その結果、異端グループは、キリストの犠牲の死を通して、信じる人々に無条件に与えられる救いを否定しています。

代表的なキリスト教の異端グループとしては、統一教会、モルモン教、エホバの証人などがあげられますが、その他にも多くの異端グループが存在します。

カルト

特定のグループで、メンバーの自由な意志や自立した判断が抑圧され、さまざまな搾取や虐待が行われているとしたら、カルト的な兆候があるとみなすことができます。指導者に対する極端な崇拝や盲目的な服従もカルト的グループに見られる特徴です。しばしば、メンバーを従属させるために、マインドコントロールや情報操作、隠ぺいが行われています。また、悪質な経済搾取、労働搾取、精神的、肉体的、性的な虐待を伴うケースも見られます。これは宗教グループのみならず、どんなグループや組織、あるいは国家でも起こりうることです。

キリスト教会も例外ではなく、カルト的なグループは過去にも存在し、現在にも存在しています。正統な教理に立っているという主張だけでは、教会が健全であるかどうかを判断することはできません。その一方で断片的な情報だけで、特定の教会やグループが「カルト的だ」とレッテルを貼ることは控えるべきだと思います。

参考:教会を見つける